自分はそういった文脈を持ち合わせていないが、香りを扱えるというのは素敵なことだなぁとふと思う。そういう抒情的な質とでもいうか、そういうものに琴線が触れているとするならば、なにか自分が動いている部分があるのかもしれない。
関係あるものなのかわからないが、例えばふいに響く日本語の音程や、風景にある曇った色調とか、そんなことについても。そして、そういう質にもやはり少し意識が向いている。別にナショナリストというわけではない。
改めてこうやって言葉に起こしてしまうと、語彙力の問題で、本当にどうしようもない。
なんだか感覚してるものからいきなり通俗なものに変わってしまうのだけれど、もう少しなんとか別の、身近な言葉を考えてみて、なんだかおでんの出汁が妙に恋しく美味しく感じるようになってきた、というような。あぁ、まったくもって酷い。月並みでどうしようもない。悔しいけれど身体は正直。
文脈、伴う語彙、というかもはや伴う品位の欠損みたいなことなのかもしれないが、持ち合わせてからではないとやはり扱えないのかもしれない。
一抹の憧憬