ドローイング_猫

物語りの中断した場面、その海に時間は巻き戻る

猫は波打際で拾ったのか?ワカメを頭に乗せて戻ってきた

?…お前、、なにを、、いや、触れない。触れたらこちらの負けだ。

猫は何事もなかったようにワカメを頭に乗せて海を見ながらタバコに火をつける。

何事もなかったように、、、こいつはこのまま俺の車に乗るのだろうか、、こいつのことだ、なんの表情も変えずそのまま乗り込んでくるに違いない。

物語りは終わっているはずではなかったのか?

眠ることのできない人の変に回転している意識みたいに、おかしな展開をみせるのは猫のせいなのか?

髪伸びたね、いや  絶対そんなこと言わない。

シラス丼が食べたい?なにを言っている、、お前はその頭に乗っているワカメを外して俺の車に乗って帰るんだ。私は口に出さず猫の目を見る…。澄んだ目をしている…

猫は結局ワカメを頭に乗せて、シラス丼を静かに食べる。私は煮魚定食を食べる。

店員も、私も、猫もだれも触れないままワカメは乾いていった