日本猫という言葉の住む世界、敷石をふみ、するすると歩き、休む この枠線を気にしながら歩き回っているのだから歩き方にも多少の癖はでてくるのかもな、
そうだ、少しだけ散歩をしよう、猫を誘ってみる
仮構の猫は夜空の星々を見上げる。お前の他者って誰なんだろうな、と声をかけてみた
猫は星々を眺めている。一声泣いたように聞こえた
そうだった、心無いことを言ってしまった。本質的にはその遠くに瞬いている星々もお前なんだ、わかっていることだった。良くない、こういうことを考えるから果てしない寂しさが夜の海に寄せる波みたいに押し寄せてくるのだ。
夜が好きなのはわかるが、こんどは昼間に散歩しないか?
猫は星々を眺めている
俺はここにこいつと居るべきではない、それもわかっている。敷石の外に自らの脚で踏み出さないといけない、猫の姿ではなく友人に会いに行かないといけないのだ