随筆

あの鳥たちの一羽が私だったと考えてみた。仮にそれが可能であるとするのなら、例えば今私が手にしているこの味噌汁の具のひとつひとつも私なのか?

いや、仮にそうだとしてその具材から見たこの呆けた顔をした私は誰だ、私じゃないか

それでは、そこで自信に満ちて宣言している私という言葉は私ではないのだから私と名乗るお前は一体何者だ、そしてその私と書いている私は誰だ、私だ。

私という言葉、私ではない私を表す私という私。私の中の私、つまり私は私なのだ  今これを見ている私も私なのだ