随筆

マジックリアリズムみたいなものが、認知されていたら写実なんかと変わらないと先に書いて、その作品たらしめる地平に干渉するやりくち的には、メタフィクションなんかも似た問題あるんだろうなぁと考えてみる。しかしなぜかそこで考えると、こっちは何らかの違った切り口(捏造するという一つの切り口ではない方法、ある種、質にもなっていると思う)  はあって、かつそれだけが価値ではないいい作品あるよなぁとまた思う。おそらくマジックリアリズムと言われるものは切り口としてはわりと定型ができてしまってるということなんだろう。そしてそこの切り口だけが作品の中心的な価値で出落ち的に成立してる作品は、やっぱり飽きるんだろうなぁと思う。

前に美術の制度干渉するタイプの作品に対しても思ったのだけど、一見その時代の美術の枠組みに自己言及みたいになると枠組みを明らかにできるから突破口を指し示すことができるように思えるようで、落ち着いて考えると示しているのは形式の内側から諦めを提出しているだけなんだこれ、一切発展的じゃないじゃんと思ってしまい自分の考えにうんざりしたのを思い出した。多分ここでの「制度」は上のよりも結果狭い範囲の制度を扱っていてなんらかの刹那的な寂しさがただよってしまってたのではないのかなと思う。メタフィクションとかだと扱う制度はかなり普遍的と言えるレベルのおおきなものが多い気がする。

ただ、再び前に戻るとその切り口も含めた上での質全体の練り込みみたいなものがあれば、それはそれでなんかアリだなぁと思う。結局どのジャンルなら意味があるとか言える問題でもないのかもしれない、結局作り込みかよ  と言うのもなんか面白くはないのだけど。

追記、鼻行類を読んだ、これは読んでないとマズいやつだ、凄い